赤い家

赤い家

家といえば、自宅のポストに「グランドステージ舟橋」とか、マンション購入を斡旋する広告がぶっきら棒に入れられている。一戸建ての場合は、大概売り出し区画をイメージさせるパース絵で、縦長の付けて足したような人物のイラストと犬が配置されていたりする。都心まで30分とかも売り文句だ。マンションの場合の広告だと俯瞰図でタワーマンションの位置を後光がさしているような変な光が縦長に輝いていて、そこがすばらしい現地だと言わんばかりのイラストだったりする。電車に乗っていてぼーっと網棚上の広告を見ると、やはり家の広告も多いし、次にお墓の広告も多い。新築物件が建てられる地域があれば、近所を散歩していて、玄関先に空き家物件の広告を出して人は住んでない一軒家もずいぶん見かけるようになった。都心よりおよそ30 - 40km辺りの国道で言えば16号沿いの周辺にそのような物件が点在しているように感じる。昔建てられた家だから土地を大きく使って庭も広く庭木がうっそうとしていて人が住んでいるのか住んでいないのかわからない家が、あるとき忽然と更地になっていて、そこに5,6棟、今風のコンパクトな家が新築物件で建てられていく。クラッシュ＆ビルドと言えばそうだけど、今の人口比率からして空き家が増えていく数が多くなるかもしれない。サザエさんのエンディング曲の最後のシーンに出てくるあの家も、そのうち空き家となって寂れていくのだろうか。